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          「鵬程万里」は龍馬の志
 孫娘がこの春から高知市立高知商業高等学校にお世話になっています。私の母校ではありませんが、私はこの学校の校歌の壮大さが非常に気に入っています。
 高校野球の甲子園大会にはここしばらく出ていませんので「鵬程万里」と題したこの校歌をテレビで聞くことも途絶えています。
 まず聞いてください。(「鵬程万里」←をクリック)。
 私は坂本龍馬の志を思い浮かべます。
   1、鵬程万里 果てもなき
     太平洋の 岸の辺に
     健依別の ますらおは
     海の愛児と 生まれたり
   2、天にそびゆる 喬木を
     レバノン山の 杜に伐り
     舟を造りて 乗り出でし
     フェニキア人の それのごと
   3、椰子の木 茂れる所より
     極光閃く あたり迄
     荒き波路を わけて行く
     イギリス人の それのごと
   4、海の愛児よ 我が友よ
     奮い起つべき 秋は来ぬ
     いざ ヘルメスの神まつれ
     いざ 健やかに出でゆかむ
 鵬程万里(ほうていばんり)=鵬の飛び渡ろうとする道のりは万里の彼方にあるという意味から、目標が雄大で前途がはるかに遠いことの比喩に使う。鵬(おおとり、ほう)は中国の想像上の大きな鳥、「荘子」逍遥編に見える。
 健依別(たけよりわけ)=土佐の古名。「古事記」の国産み神話に「土佐国は健依別と謂う」とあって、雄々しい国とされてきた。旧制高知高等学校の校歌にも「健依別の熱き血潮は流れて尽きず」と使われている。また戦争中、今の追手前高校の校舎を使って夜間中学校があった。その名は「健依中学校」、校歌にも健依別が歌われている。「黒潮吼ゆる南海の 健依別の若人が 研学の念火と燃えて…」
 その高知県、全国学力テストでは最下位クラス、ならば体力は…といえば、これも駄目、雄々しい国健依別が泣いている。
 フェニキア人=紀元前1200年ごろ現在のレバノン海岸部に住んだ民族で、レバノン杉で船を作り、優れた航海術を身に着けて地中海や大西洋を舞台に盛んに海上貿易を行い、各地に貿易都市国家を建設した。その中で一番有名なのがカルタゴ。彼らの使用した文字は今日のアルファベットの祖といわれる。
 ヘルメスの神=ギリシャ神話に出てくる商業の神。翼の生えた靴を履いて風よりも速く走り、手には使者の役を示す杖を持つ。古代の商業は行商である。旅から旅へ、彼らは商品とともに情報も運んだ。英語ではマーキュリーと呼ばれる。

 世界への雄飛を歌い上げたこの校歌の作詞は竹村正虎、作曲は平井惣太郎。
 竹村は同校の先生であったこと以外詳しいことは分からない。人名事典に載るべき人なので知っている人はぜひ教えてほしい。
 明治14年(1881年)3月、高知市中新町(現桜井町)生まれ。同38年9月助教諭、2年足らずで40年4月に休職。この校歌は休職中の41年2月、27歳のときに発表になっています。「お体が弱かったようで、この作詞のため相当無理がいかれたらしく、本当に命をかけての作であったと申さねばならぬ」と久保田朋一教諭が『高知商業高等学校60年誌』に書いています。
 竹村の書いた歌詞は上記4節のほかに5節、つまり合わせて9節の長いもので、その5節は世相に合わないところもあってお蔵入りしています。「砲火忽ちひらめけば敵艦砕けて影もなし」(日露戦争のことであろう)など。歌われている部分にも一部変更があります。(原文と楽譜は平成11年、高知商業高等学校創立100周年記念事業実行委員会発行の『鵬程万里 高知商業高校百周年記念誌』にあります)
 作曲者の平井は、歌曲「平城山(ならやま)」などで知られる作曲家平井康三郎(本名=保喜、2002年11月30日歿)の父親。校歌作曲のころは同校で国語を教えていたそうです。国語のほか検定で英語、数学、歴史、漢文と何科目もの資格を取っていたようで、この父親のことについては高知新聞社客員・故山田一郎氏の『南風対談』で康三郎氏が詳しく語っています。
 『高知県人名事典 新版』(高知新聞社、平成11年)によりますと、惣太郎氏は明治13年(1880年)8月10日、高岡郡高岡町(現土佐市)に丑太郎、楠子の長男として生まれ、東京府教育会教員伝習所を卒業、島根県と高知県で教員生活を送った、とあります。高知商業学校にブラスバンドをつくり、自分もオルガンやバイオリンを弾けたそうです。
 教員を退いてからは製紙原料商を営むかたわら司牡丹酒造の取締役や伊野町会議員などを務めています。
 昭和23年水産業協同組合法が発布されると、仁淀川漁業の乱獲を心配して発起人となり仁淀川漁業協同組合設立に尽力しました。同25年(1950年)10月21日歿。70歳でした。 
 「市商」の愛称で親しまれる高知市立高知商業高等学校の野球部、こんど甲子園に行くことがあったら、ぜひこの特異な校歌を4節まで全曲、全国に紹介してもらいたい、とテレビ局にお願いしておきます。

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     維新の群像10講座
土佐史談会は平成22年度郷土史講座として「維新の群像10講座」を開いています。
          講師   テーマ
  5月29日 永国淳哉 ジョン万と小龍(了)
  6月27日 山内資料館 山内容堂
  7月31日 松岡 司 武市半平太
  8月27日 宅間一之 吉田東洋
  9月19日 西山 均 清岡道之助と二十三士
 10月30日 熊田光男 吉村虎太郎の自然と風土
 11月26日 岩崎義郎 中岡慎太郎
 12月10日 今井章博 後藤象二郎
  1月29日 谷  是 岩崎弥太郎の生涯
  2月25日 公文 豪 板垣退助
 場所 高知県立文学館ホール
 時間 午後1時30分~3時30分
 参加費 無料(参加人数は100名)
  葉書かFAXで申し込みください。

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