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2015.07.04
中平亮の記事
中平亮(なかひら・りょう)という方に詳しい方、いらっしゃいますでしょうか。インターネットで検索すると出てくるのは「ボイストレーナー」と名乗る方ですが、この方ではありません。戦前(1894~1982年)朝日新聞記者として活躍した高知県出身のジャーナリストです。革命後のロシアに入り、レーニンとの会見に成功したことが有名です。彼がモスクワから打った「惨憺たる専制政治」という電報には次のようなくだりがあります(大阪朝日新聞社史「中平特派員のロシア潜入」の141ページ)
レーニンは日本が攻撃に転ぜんことを恐れ居れり。黒竜州を日本に割譲すべき意嚮さへ有し居れり。レーニンが日本に対し深き注意を払ひ居れる主な理由は戦後の対欧州政策より出づるものにして即ち日露の平和的結合を欲し居れり。是れ欧州諸国は必ず露国に対し経済戦を開くべきを見越し、亜細亜諸国を結合して欧州に対抗せんとするもりなり。左れば過激派は全力を注ぎ波斯(ペルシャ)を過激化せんとし、今や多少の成績を挙げつゝあり。此計画を実行するに当り邪魔となるのは日本なるを以て先づ日本を撹乱せんとし、我が労働運動には至大の注意を払ひつゝあり。黒竜州を割譲せんとするも一は此目的の為なり、又浦潮を自由港にせよと主張しつゝあるも是が為なり。彼の西伯利の極東共和国の如きも独立の共和国にあらず、日本を欺く苦肉策のみ。
どなたか、この文章の解説をお願いできないでしょうか。
レーニンは日本が攻撃に転ぜんことを恐れ居れり。黒竜州を日本に割譲すべき意嚮さへ有し居れり。レーニンが日本に対し深き注意を払ひ居れる主な理由は戦後の対欧州政策より出づるものにして即ち日露の平和的結合を欲し居れり。是れ欧州諸国は必ず露国に対し経済戦を開くべきを見越し、亜細亜諸国を結合して欧州に対抗せんとするもりなり。左れば過激派は全力を注ぎ波斯(ペルシャ)を過激化せんとし、今や多少の成績を挙げつゝあり。此計画を実行するに当り邪魔となるのは日本なるを以て先づ日本を撹乱せんとし、我が労働運動には至大の注意を払ひつゝあり。黒竜州を割譲せんとするも一は此目的の為なり、又浦潮を自由港にせよと主張しつゝあるも是が為なり。彼の西伯利の極東共和国の如きも独立の共和国にあらず、日本を欺く苦肉策のみ。
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